治療の大前提として
歯は老化によって抜けるものではありません。歯が抜ける最大の原因は虫歯や歯周病です。また治療することも歯を失う原因の1つです。本来は80歳まで健康に使える歯に虫歯治療を行うと寿命が半分になってしまうのです。なってしまった虫歯や歯周病は早く治療するしかありませんが、長期的に健康な歯を維持していくことを考えれば「虫歯や歯周病の治療をしない＝虫歯や歯周病にならない」ことが大切になります。
当院で行う予防治療
PMTC：
毎日の歯磨きでは取り除けなかった歯垢を専用器具でクリーニングするのがPMTCです。
歯のプロである歯科医師・歯科衛生士が行うことから「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング（PMTC）」と呼ばれます。虫歯・歯周病予防に大きな効果があり、予防歯科先進国では多くの人がPMTCを定期的に受けてい ます。
スケーリング・ルートプレーニング：
自宅での歯磨きの他に虫歯・歯周病予防に効果的なのがスケーリング・ルートプレーニングです。
スケーリング：
専用器具「スケーラー」を使って歯肉や歯周ポケットにある歯垢・歯石を除去します。一般的には歯科衛生士が行い、これによって歯の表面に付いた汚れ・固着してしまった歯石がきれいに取り除かれます。
ルートプレーニング：
スケーリングで削られてでこぼこになった部分をなめらかにするのがルートプレーニングです。
私たちの歯は、「食べ物を噛む」という非常に重要な役割を担っています。食べ物を咀嚼し、飲み込み、栄養とすることで生命活動を営んでいるのです。さらに、食べ物の食感を楽しむことや、異物が口腔内に入り込んだ際には、それを感知する機能も持ち合わせています。
また、歯が正常な形で存在していることで、発音を正しく行うことができ、口元の審美性も保たれています。歯という組織は、これほど多くの役割を担っているのです。
けれども、歯は一度削ったり、欠けたりすると、もう二度と元には戻りません。そのため、歯科治療を施せば施すほど、歯の寿命は縮まり、上述したような重要な役割も失われていくこととなるのです。虫歯や歯周病は、重症化すると歯を失う病気ですので、できるだけ早く治療を施すことが大切ですが、最善は予防です。 虫歯や歯周病にかかることがなければ、歯質を失うこともありません。それだけに、当院では予防歯科に力を入れております。
歯を失う恐ろしさ
歯を失うことは、食べ物を噛めなくなることで、食事を楽しめなくなるだけでなく、栄養の摂取に支障をきたすこととなります。また、発音障害や審美障害といった弊害も引き起こされることがあります。さらに恐ろしいことに、歯と健康寿命には深い関連性があるという点です。
厚生労働省が2010年に実施した調査（対象は65歳以上）によると、歯がほとんど残っていない人は、歯が20本以上残っている人と比べると、認知症にかかるリスクが1.9倍も高いことがわかったのです。つまり、多くの歯を失うことで咀嚼能力が低下した人は、明らかに認知症にかかりやすくなるといえるのです。
このように、「噛めなくなる」ということは、認知症といった全身疾患を引き起こすひとつの要因にもなり得ます。それだけに、虫歯や歯周病にかかることなく、一生涯、自分の歯で噛めるよう予防に努めていきましょう。
定期検診について
当院では、虫歯・歯周病の効果的な予防のために定期検診を行っています。患者様の症状によって3・6・12ヶ月単位でのご来院をおすすめしており、年に1回、はがきによるご案内をしています。はがきが届きましたらお電話（0120-62-6104/ 044-922-6104）にて定期検診の日時をご予約ください。なお、ご来院当日は保険証・診察券を忘れずにお持ちください。
